でのじブログ

ウェブデザインの“で”の字から知っていこうとするブログです。 フィルムカメラや映画・映像についてもつらつらと書いていきます。

年末に白黒フィルムで。

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ブログを始めて二ヶ月で急激に更新が失速しておりました。駄目だ駄目だ…。

今年もウェブデザイン、フィルムカメラ、映画・映像についてブログを書いていこうと思うので、お目通しいただけたら嬉しいなあなんて思っている今日この頃です。

 

さて、年末年始に地元へと帰って2kg太った私(後日胃を壊す)なのですが、決して食って飲んでばかりいたわけではありません。相方のニコマートと近所を歩いたりもしていたのですよ。

 

ニコマート購入でハイテンションな私はこちら↓

denoji.hatenablog.jp

 

私の地元は豪雪地帯で、年末に帰省すると壁のように積もった雪と吹雪、というのが定番です。そこで、どうせ雪景色を撮るのなら白黒フィルムがいいなと考えて、Kodakのトライ-Xを購入していきました(白黒フィルムは初めて&高かったので24枚取りをチョイス)。

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しかし帰省してみたら、

 

ゆ、雪がない…。

 

そうです、今年は暖冬です。1mも積もっていなかったです。しかも青空が出ている…こんなの何年振りだろう…。

 

とはいえ天気がよかったので撮影はしやすかったですね。これは強がりではありません。

ということで近所をふらっと歩き回ってみました。上に載せた写真は近くの神社にて撮影したものです。二年参りの準備をしていたようで、箒のようなもので屋根の雪を払ったりしていました(ちょっとだけ写ってるかな…?)

 

しかし白黒フィルムは難しいですね…!色情報が少ない分、主題として写したいものが映えてこなかったりします。

上の写真も、手前から奥へと歩いている地元の方をある程度目立たせたかったのですが、奥の神社と重なってあまり輪郭がはっきりしないですよね。

黒の濃淡もコントロールする程まだうまくないので(というかどうやるのかも知らない。というかできるの…?)、まあご愛嬌ということで …。

 

ひとまずはまたカラーネガに戻ろうかとは思いますが、でも白黒も味があっていいなあぁ。もうちょっと上手く撮れるようになったら再挑戦するかもしれません。

現像にも時間がかかりますし…(カメラのキタムラさんで10日ぐらいかかった。現像は外に出すようなのでまあそれくらいはかかるか…)。

 

そんなこんなで今年もニコマートと頑張っていこうと思います。

 

 

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その線はdeviderですか?underlineですか? 〜辻褄があったデザインとは〜

さてさて今日は1週間ぶりにウェブデザインについて書こうと思います。

 

ウェブデザインで頻繁に使用する線(ライン)について考えていきます。

はい、ただの「線」についての話です。

 

ウェブデザイナーは線一本にも、はっきりと意味を持たせる必要があります。また、それをうまく伝えるために日々頭を悩ませているんです。

たかが線、されど線なんですよね。

 

ではまず、こちらをご覧ください。

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シンプルにテキストを線で区切った場合です。行と行のちょうど真ん中と、最上部・最下部に線を引いています。テキストと線の間隔は一定です。

ここでの線の役割はdevider(=区切るもの)と言えるでしょう。さらに最上部・最下部にも線があることで、区切るだけでなく囲みの役割も果たしていると言えるのではないでしょうか。

deviderと言うくらいですので、行ごとのテキストを区切りたい=それぞれ別のものとして伝えたい訳です。

なのでこの場合、

・1行目のテキスト

・2行目のテキスト

・3行目のテキスト

・行を分ける線

という4つにグルーピングできます。

 

 

続いてはこちら。

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最上部と最下部の線だけ消した場合です。こちらの線もdeviderですね。線の本数が減った分すっきりと見えますが、線自体の役割は初めの場合と変わりません。

 

では次に、この場合はどうでしょうか?

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最上部の線だけ消した場合です。いかがでしょうか。何か違和感は感じませんか?

行と行のちょうど真ん中に線があるからdevider、と思いきや、最下部にも線があります。

 

これが辻褄のあっていないデザインだと私は考えます。

 

この場合、線をdeviderと言い切ることができません。上から1本目と2本目の線だけならdeviderと言えますが、3本目(最下部)の線はdeviderと言えるでしょうか?この画像内の要素だけで考えれば、答えはNoです。

最下部の線は、3行目のテキストと周りの余白を区切っている、とも言えますが、そうすると最上部にもラインが必要になってきます。

 

ではunderline(=下線)なのでは?と考えられるかも知れませんが、underlineなのであれば、その名の通り要素の下に配置されている必要があります

↓こんな風に

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線の役割がunderlineの場合であれば、

・1行目のテキストと1本目の線

・2行目のテキストと2本目の線

・3行目のテキストと3本目の線

という3つにグルーピングされる訳です。

 

要するに、先ほどの違和感を感じた場合は、このグルーピングがうまくいっていなかったことも相成って、辻褄が合わないデザインになっていたんですね。

↓(underlineなのであれば)赤い塗りつぶし部分が同グループなのに、テキストと線の間が空きすぎているから違和感

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線の役割が変われば、配置の仕方も変わってきます。

「この線はdevider(区切るもの)だ!」もしくは「underline(下線)だ!」という風に、役割をはっきりとさせることで、細かい部分まで辻褄のあったウェブデザインにつながると思うのです。

 

今回の線についても、やはりこういうことが言えますね。

denoji.hatenablog.jp

 

先述した違和感を感じた線の場合、deviderともunderlineとも言えない、言葉で説明しにくいデザインになっていたと思います。

なんとなくテキストを置いて、なんとなく線を置いて…という流れでなんとなくデザインをして、誰かからツッコまれた後に困るパターンですね。

 

自分のデザインを端的に言葉で説明できれば、自ずと辻褄もあってくるように思えます。

 

細かい部分まで神経の行き届いた質の高いデザインをしていきたいと考えつつ、明日からもまた線とにらめっこしていくのでしょう。

線さん、今後共お付き合いの程を。

今、フィルムカメラを選ぶ理由

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昨日こんな記事を書きました。denoji.hatenablog.jp


今日はその続きとして、フィルムカメラを実際に使い始めてから思ったこと書いていきたいと思います。

その「制約」が心地いい

正直に言って、「簡単に綺麗な写真を撮る」というだけならデジカメやスマホのカメラの方がいいと思います。絞りやシャッタースピードを気にせず、昼でも夜でも屋内でも屋外でも綺麗に撮れます。
しかし、その簡単さ・手軽さが、かえって自分を消耗させているようにも思えるんですよね。これも撮りたい、あれも写真に残したい、という焦りにも似た強迫観念にも感じてしまいます。

それに対してフィルムカメラはまず光量が足りてなければ撮れませんし、フィルムの数にも上限があります。また、その場で写真を確認することもできません。
そう言った数々の制約が、このご時世、この選択肢に溢れたご時世では心地よくもあるんです。
「もう暗いから撮れないな」だったり、「うまく撮れてるかわからないけど、確認できないからいいか」といった、いい意味でのあきらめにつながっています。

もちろんデメリットはある

数々の制約は、もちろんそのままデメリットとも言うことができます。
どうしても撮りたいのに暗くて撮れなかったり、すぐに写真が確認できないので、失敗もあったり…
また現像・プリントと、ランニングコストが比較的かかってしまうのも気になるところではあります。


結局は何がしたいか

私の場合は、フィルムカメラ制約が逆に気に入ったというのもありますし、加えてその制約がある分、一枚一枚を慎重に考えながら撮ることで気持ちが入るということも気に入っている部分です。
まだまだ失敗することも多いですが、手間をかけて撮った写真がうまくいった時の喜びは一潮です。

手軽さや使い勝手、あるいは「記録すること」を優先するのであればデジカメやスマホがやはりおすすめです。

でもでも、(繰り返しになりますが)フィルムカメラの制約が私は本当に心地いいんです。どこか気が楽になるんですよね。


あとは以下に失敗を減らしていくか…今後の課題として精進したいと思っている今日この頃なのであります。

フィルムカメラ始めました。

ウェブデザイン中心に書いていこうと思っているこの「でのじブログ」ですが、最近足を突っ込んだものに関しても今後書いていきたいと思います。

 

それはずばり…

 

フィルムカメラ

 

めちゃくちゃ楽しすぎます。

 

購入したのはNikomat FT、レンズはNIKKOR 50mm f2です。合わせて1万円ほどで購入しました。

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恵比寿の大沢カメラさんで購入させてもらったのですが、完全に衝動買いです。

平日、仕事の昼休みに興味本位でふらっと入ったところまではいいのですが、お店の方(のちにその方が三代目の大沢さんと知った)と話しているうちに盛り上がって、最終的に出た言葉がこれです。

 

「これ、買います…!」

 

だって…すごく色々カメラを触らせてくれて…、「ちょっとレンズ覗いて、私(大沢さん)にピント合わせてみてください」なんて言われて…、レンズをぐーっと回して徐々にピントが合っていくのなんて体験したら…買うしかないでしょう。

 

もうたまりません。そこからすっかりフィルムカメラの虜です。

 

さて、そんなニコマートで撮影した記念すべき1枚目がこちら。

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これ私です。はい、見事にしくじりました(笑)

難しいぜフルマニュアル…!(単にシャッタースピード合わせ忘れただけ)

 

そんな中、フィルムカメラを購入してすぐ、鬼に金棒と言わんばかりに、秋の京都に行く機会があったので、練習も兼ねてフィルム1本強くらいの量を撮ってきました。

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これは「陶器市」というところで撮影。なかなかお気に入りです。

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京都といえば抹茶。

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何気ない看板も素敵に見えます。

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写真を載せてて気づきましたが、寺社仏閣の写真が意外に少ない…

やっぱりカメラ買いたてはボケ味を楽しみたくて、あまり遠景は撮ってなかったように思えます。

 

フィルムを現像&プリントしてからは、それを眺めながらカメラ片手にお酒を飲むのが至福の時です。にやにやしながらお酒飲んでます。自分でも気持ち悪いのは理解しています。

また、はてなブログフィルムカメラについて書かれた記事を読むのも楽しい時間の一つです。

 

私には見えます、前方に深い深い沼が広がっているのが(これ一回言ってみたかった)。

 

そんなわけで今日はこの辺で。ニヤ(・∀・)ニヤ

 

 

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言葉で説明しやすいデザイン、という考え方

以前こんなブログ記事を書きました。denoji.hatenablog.jp


その中で
「第三者への説明のしやすさ」というのは、デザインをする上で非常に重要なポイントになってきます。」と書いたのですが、今回はこれについて考えていきたいと思います。

デザイン業務に従事していると、社内・社外問わずデザインの意図を「説明する」機会が多くあると思います。
私は主に社内のディレクターや、デザインチェックをしてもらう先輩デザイナーに対して説明することが多いです。誰にも説明せずにデザインを出すことの方が少ないと言っても過言ではありません(まだまだ勉強中の身というのもありますが)。


段階が進んで、完成間近の微調整になると
「これをもう少し大きくして」
「それは気持ち右にずらして」
といった細かな指示も増えてきます。


そういったとき、感覚だけで大きくしたり、位置をずらしたりすると
先輩デザイナー「ここ大きくした?」
自分「はい、先ほどの指示通り少しだけ大きくしてあります」
先輩デザイナー「もう少し大きくしようか」
自分「あ…はい」


提出締切が近づいていく中で、こういった細かな戻しは(お互い)消耗してしまうものです。
こういったことを減らす一つの方法として、言葉で説明しやすいように修正してみるとどうでしょう。


自分「少しだけ大きく、ということだったので、110%程のサイズにしています」
自分「気持ち右に、ということで5pxだけずらしました」


具体的に言葉にしやすい修正(ここでは具体的な数字を用いた修正)にすることで
デザインをチェックする方としても修正の過程がイメージしやすいのではないでしょうか。

もちろん、説明することに引っ張られてデザインの幅を狭めてしまうのは本末転等ですが、あくまで一つの手段として自分はよく使う方法です。
また修正する側の身としても、「少しだけ」や「気持ち」といったニュアンスを具体的にデザインに落とし込む際に判断を早くすることにつながっているように思えます。目視だけだと限界がありますからね。


デザイナーに成り立ての頃は「見ただけで伝わるデザインを!」なんて息巻いてましたが、それって余程のことがないかぎり非現実的な考えなんですよね。
デザインを依頼するクライアントさんにしても、「どういう意図でこういうデザインになったのか?」は気になると思いますし、コミュニケーションをとるディレクターにしても、(クライアントさんに対して)「デザインできました」だけで終わることはないでしょう。
デザイナー→ディレクター→クライアント→クライアントの上司→そのまた上司→よりも上司→・・・と、サイトが公開されるまでには何人もの承認をとる必要がありますよね。クライアント側のデザイナーが判断することもありますし、代理店が間に挟まることもあります。
その全員が、余程デザインに無頓着だったりしない限り、言葉で説明する機会というのは必ずあります
その際に、「説明しやすいデザイン」というのは非常に有効な考え方だと思うのです。


なんてことを言いつつ、やはり感覚的に「こういうのが格好良い!」だったり「こういうデザインにしたい!」という思いがあるのも事実です。そういった場合、デザインありきで後から説明をこじつけることも正直あるのですが、なんとなく採用率は低いように思えます。
また個人的に、いいデザインというのは説明しやすいとも思っています。
説明しやすいということは、それだけ目的が絞れているとも言えます。


この記事を書きながら、この本のことを思い出しました。www.amazon.co.jp
経営学部出身の有馬トモユキさんの著書です。学生時代デザインを専門的に学んでいたわけではない有馬さんだからこその、デザインを一歩外から見つめている視点がわかりやすくて、好きな本でした。


あぁ、明日もデザインを言葉で説明する機会があるんだろうなあ…なんてしみじみ思いながら、今日はお風呂に入って寝ようと思います。